なんかの夢

日記ニキ

23.10.04 彼女

ヤマシタトモコの短編をぼちぼち読んでいる。

 

ミラーボール・フラッシング・マジック』『くうのむところにたべるとこ』『HER』をよんだが、『HER』が特別良かった。

 

ユリイカヤマシタトモコ特集を文字を読むリハビリとして読んでいたので、急激にヤマシタトモコに対する理解が深まっている感がある。

 

『HER』が特別良かったということは、裏を返すとその他はバチンとはまった感じがしなかったわけだが、悪かったというわけでもなく、『HER』を読んで「あぁこれはいいわ」と思ったのだった。

端的に共感があったからよかったというわけではあるだろうけども、一方で「いろいろな女」を書いているからよいとおもった。

印象的だったのは、「女がキライ」で「将来の夢はおよめさん」である女性が、育ちが良く自立していて裏表のないスッとした女性に愛憎入り混じる思い(憎が強め)を寄せる短編で、女のそういう一面も(あるいは「そういう女」も)書けるのか!と感動してしまった。

 

フツーに囚われる女子高生が近所の魔女のような老女に出会う話も、その老女の美しさに魅了されてしまったし、母の不倫を見てもやもやし続ける女性の話も、その女性の化粧っけのなさ地味さと性への奔放さのアンバランスさやゆきずりの男との関係性がすごくよくて、好きだった。

 

もう一回その他の二作品も読み返すか。

どうしても18歳以下の人間に手を出す大人の物語は受け入れがたくて、あと普通に自分より相当若い人間を真っ当に好きになる意味が分からなくて、『ミラーボール・フラッシング・マジック』は刺さらなかったのかもしれない。

 

私は年上が好きな割には(年上が好きだからこそ?)、自分より年が下の人間を恋愛的な意味で好きになる意味が全く分からなくて、だってコミュニケーションが取れないじゃないですか。会話が成り立たないじゃないですか。自分が言っていることを理解できる知性を持っていない人間をどう愛することができる?それは性欲の対象として?愛玩動物として?その二択しかなくて、「人間として」「恋愛感情として」好きになる意味がよくわからない。

って、ずっと思っている。

 

 

無駄が多い日々を過ごしていて、もっと詰め込める、もっと詰め込まなければおわらないという焦りばかりが先行する。

ここに1000字も使っている場合じゃない。

 

スカスカの日々をもう少し詰めていく。